こんにちは。
シンガーソングライターの福島亮介です。

 

今回の曲は「やさしさで溢れるように」
耳に残る珠玉のメロディや多く使われる優しく温かい言葉で、終始心地よい雰囲気に浸れるラブソングです。

これだけ多くの人に愛され共感される名曲となるにはそれなりの理由があり、そこには必ず多くの人が心惹かれる物語があります。主人公にとっての『あなた』の存在意義や言葉ひとつに隠れた深い心情、そして『あなた』の価値の変化や次第に確立されてく2人の世界など。

この曲が愛される理由やさらっと聴いただけではわからない隠れた魅力などを、今回も歌詞をじっくり読み進めながら紐解いていきたいと思います。

 

 

 

楽曲情報


■JUJU「やさしさで溢れるように」
9th Single
B面 元気を出して
発売日 2009年2月11日
収録アルバム What's Love?
作詞 小倉しんこう・亀田誠治
作曲 小倉しんこう
編曲 亀田誠治
MV https://www.youtube.com/watch?v=jIl8_jMMULs




 

歌詞解釈




【Aメロ~Bメロ】日常に見る『あなた』の存在






目が覚めればいつも 変わらない景色の中にいて
大切なことさえ 見えなくなってしまうよ

生きてる意味も その喜びも
あなたが教えてくれたことで
「大丈夫かも」って言える気がするよ
今すぐ逢いたい その笑顔に

出典:http://j-lyric.net/artist/a00ce71/l015693.html

>目が覚めればいつも 変わらない景色の中にいて
>大切なことさえ 見えなくなってしまうよ
始まりの「目が覚める」は眠りから朝が覚めるとも取れますが、『あなた』との時間から覚めるという解釈もできます。その時間から覚める度に、変わらない景色、つまりいつも特別意識することのない日常に戻される。そして主人公は血の通わないそんな毎日では大切なことさえ見えなくなってしまうと、そこに自分らしさや生の実感を得られずにいます。

>生きてる意味も その喜びも
>あなたが教えてくれたことで
>「大丈夫かも」って言える気がするよ
大切なことさえわからなくなってしまうほど心の弱っている人間に、生きてる意味やその喜びを教えられる存在。そして「大丈夫かも」と言える程、心を開かせることができる存在。日常に価値を見出せない主人公にとって、『あなた』がどれだけ大きく心を委ねている存在かがここでわかります。

>今すぐ逢いたい その笑顔に
この「笑顔」に、主人公はたくさんの感情を持ちたくさんの情景を見ています。温かい未来や癒し、安心感に自信に自分の居場所、日常を乗り越えるために主人公にとって必要なものがこの笑顔に詰まっていて、それらを生きている意味や喜びに変えてくれたその笑顔=『あなた』に焦がれている様子が伝わります。


【サビ】言葉に隠れた主人公の心情






あなたを包むすべてが やさしさで溢れるように
わたしは強く迷わず あなたを愛し続けるよ
どんなときも そばにいるよ

出典:http://j-lyric.net/artist/a00ce71/l015693.html

登場する言葉はどれも使い古されたもの、何の脈絡も経緯もない状態で聞いてもただのよくあるきれいな言葉で終わってしまうものばかりです。ただ、先のA~Bメロを見た上でこの歌詞を見てみると、単語単語がとても入ってきます。

>あなたを包むすべてが やさしさで溢れるように
>わたしは強く迷わず あなたを愛し続けるよ
ここで強く感じるのは、主人公から『あなた』へ対する感謝や恩返しの気持ち。さえない日常の中で生きる意味や喜びを教えてくれた人、そんな『あなた』の人生がやさしさで溢れるように。自分と同じように大切なことさえ見えなくなってしまったときに「大丈夫かも」と思ってもらるように。そのためにあなたを愛し続けるという感謝や恩返し、そして決意を感じるような大切な場面です。

>どんなときも そばにいるよ
『あなた』の愛情から生きる意味や喜びを教わり、その活力から今度は『あなた』が幸せになるように自分が愛し続ける。主人公はそこに更なる絆や2人の世界を感じて、最後にささやくように秘めるように抱いた決意が「どんなときもそばにいるよ」なのではないでしょうか。


【Aメロ2~Bメロ2】『あなた』の価値の変化






当たり前の事は いつでも忘れ去られがちで
息継ぎも忘れて 時間だけを食べてゆく

花の名前も 空の広さも
あなたが教えてくれたことで
愛と呼べるもの 分かった気がする
せわしなく進む 時の中で

出典:http://j-lyric.net/artist/a00ce71/l015693.html

先のA~Bメロと同じような展開でまずは『あなた』との時間と日常とのギャップがあり、そして『あなた』から教わる大切なことがある。そんな風景が描かれています。ただひとつわかる大きな違いは、主人公から向けられている意識の方向。

前回のBメロを締める「今すぐ逢いたい その笑顔に」。この歌詞から、今まで主人公は何か辛いことや困ったことがあったときに、もしかしたらすぐに『あなた』に頼り依存をしているような傾向があったのかもしれません。



ただ今回のA~Bメロを見てみると、『あなた』から教わった大切なことを自分の中に一度落とし込みそこから強さを見つけようとしているような、より質の高い意識を持つ主人公の姿を想像することができます。

「ただ魚を取ってあげるのか取り方を教えてあげるのか」ではないですが、頼りすがるだけの『あなた』から自分の力で強くいられるための『あなた』へと、このA~Bメロでは『あなた』の存在が更に価値あるものに変わっているような印象を受けます。


【サビ2~Cメロ】相乗効果と確固たる2人の世界






わたしの生きる世界が 光で満たされるように
あなたの生きる時間を わたしが輝かせるから
離れていても そばにいるよ

雨に打たれても 風に吹かれても
寒さを感じない 今は
ぬくもりはいつも この胸の中に
決して失くさないよ ありがとう

出典:http://j-lyric.net/artist/a00ce71/l015693.html

前回のサビで感じた、『あなた』からの愛情が主人公の『あなた』を愛し続ける理由となるという相乗効果。その様子がここのサビで見事に表されています。

>わたしの生きる世界が 光で満たされるように
>あなたの生きる時間を わたしが輝かせるから

  • 「わたしの生きる世界が光で満たされる」ために必要なもの
    →「あなたの生きる時間をわたしが輝かせる」こと

  • 「あなたの生きる時間をわたしが輝かせる」ことは
    →「わたしの生きる世界が光で満たされる」こと


主人公は、この方程式のような永遠に続く相乗効果に気付きます。そしてこの物理的・肉体的だけではない2人の世界があるからこそ、サビ~Cメロに続く

  • 離れていてもそばにいるよ
  • 雨に打たれても 風に吹かれても寒さを感じない
  • ぬくもりはいつもこの胸の中に


これらの歌詞に深みが出ているように感じます。


【サビ3】未来への願いや祈り






巡る季節の中でも この手を離さないでいて
二人を繋ぐ想いが 決して色あせないように
あなたを包むすべてが やさしさで溢れるように
わたしは強く迷わず あなたを愛し続けるよ
どんなときも そばにいるよ
離れていても そばにいるよ

出典:http://j-lyric.net/artist/a00ce71/l015693.html

>巡る季節の中でも この手を離さないでいて
>二人を繋ぐ想いが 決して色あせないように
少し落とした入りの曲調もあり、このサビの頭では光に対する闇や幸せに対する恐怖など、儚さ、僅かな不安などが伝わってきます。始まりには終わりがあり、光の中では光は見えない。『あなた』を愛し想い続けたいと強く願う主人公だからこそ感じてしまう不安や恐怖なのかもしれません。

そして最後はあなたを愛し続ける決意と共に、どんなときも離れていてもそばにいるよという、願いや祈りにも近い主人公の想いで締めくくられます。

 

最後に





主人公にとっての『あなた』の存在、過ごす時間と共に変わっていく意識や確立されていく2人だけの世界。そしてそんな中にふと過ぎる未来への不安や恐怖。

大衆向けの純粋なラブストーリーでありながらこれだけの人気を誇るのは、ただキラキラしただけの恋愛ではなくこういったリアルでドラマチックな裏側に共感ができるからではないかと思います。

この2人の未来にも必ず、乗り越えなければいけない時期は来ます。
>わたしの生きる世界が 光で満たされるように
>あなたの生きる時間を わたしが輝かせるから
そのときにこの気持ちを失くさずにいられること、そして末永く2人の物語りが続くことを祈りつつ終わりにしたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

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