こんにちは。
シンガーソングライターの福島亮介です。

毎日当たり前に行っている呼吸。呼吸は一般的に酸素を取り込み二酸化炭素を排出するためとされていますが、その意味や役割はそれだけではありません。その他にも重要な役割を担っていにも関わらず、普段から意識して行っているという人は少ないと思います。
普段から疲れが溜まりやすい人やストレスを感じやすい人、毎日を忙しく一生懸命送る人ほど正しい呼吸による効果やメリットを意識すべき。そしてそのちょっとした意識によって大きく変わる健康的でゆとりある毎日を知るべきではないかと思います。
今回は毎日無意識に行なっている呼吸について、その大切さや正しい呼吸をすることで得られる効果、メリットなどについて紹介していきます。
毎日逃している2〜3万回の機会

毎日当たり前に行っている呼吸ですが、その数は1日で2〜3万回にもなります。呼吸には胸式呼吸や腹式呼吸などがあり、多くの人はこのほとんどを胸式呼吸でかつ浅く短く行っています。
胸式呼吸には肺機能の強化などのメリットもありますが、胸で浅く短く行われる呼吸では本来の呼吸がもたらす効果やメリットを十分に生かすことができません。仕事や人間関係などで精神的な圧迫を感じたり緊張が高まったりするほど次第に呼吸は浅く短くなり、それは一生懸命日々を過ごす人ほど起こりがちです。
1日の呼吸は約2〜3万回。呼吸により心身の改善ができるチャンスはその数だけあります。すべての呼吸を意識し続けることは不可能ですが、正しい呼吸を意識した分だけ疲れにくくストレスを感じづらいゆとりある毎日に近づくことができます。
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正しい呼吸によって得られる効果・メリット

ここからは、正しい呼吸によって得られる大きな効果とメリットを2つ紹介します。他にも数多くの効果やメリットはありますが、この2つは365日24時間すべてに影響するものであり、すべての思考や行動に直結するものです。
この2つが正しく改善することで、毎日の過ごしやすさは格段に変わってきます。そして以前には気付けなかった自分の幸せにもひとつふたつと気付き、もっと繰り返しの日常を好きになれると思います。
乱れた自律神経の改善

体全体で正しい呼吸を行うと、多くの空気を含み膨らんだ肺に押されて横隔膜が下がります。逆に浅く短い呼吸ではこの横隔膜をしっかり動かすことができません。
横隔膜には自律神経が集まっており、この十分な上下のマッサージ効果でその働きも活発になり正しい動きに改善されていきます。

- 交感神経
緊張したり気が張っているときなどに優先になる
副交感神経
寝ているときやリラックスしているなどに優先になる
自律神経はこれらを切り替え調整を行っていますが、浅く短い呼吸により自律神経が正しく機能しないとこの神経伝達に乱れが生まれてしまいます。その結果、眠らなくてはいけないのに眠れない、逆に頑張らないといけないときに眠くなってしまったり集中力が続かなかったりと多くの障害を招いてしまいます。
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体幹の支えによる疲れの軽減

そして体全体で行う深い呼吸には、疲れを感じにくい体質にしたり回復させるというメリットもあります。これにも横隔膜の動きが大きく関係していて、深い呼吸により横隔膜が肺に押されるときやそれを戻そうとするときの圧力によりしっかり体幹が支えらることでその効果をもたらします。
体幹が歪み正しい姿勢が保てなくなると、各部を動かすときに肩や腰がかばう形になるため余計な負荷がかかります。これが多くの時間を占めることで疲れの素となり、気付かない内に蓄積され疲れやすい体質になってしまいます。
深い呼吸により体幹がしっかり支えられることで、姿勢も正しくなり神経伝達もスムーズになり無意識にかかっている体の負担も軽減されます。
深呼吸はただのおまじないではない

昔から緊張したときやここ一番の勝負前に行う深呼吸。これはおまじないや願掛けのようなものではなく、ここまで見たようなメカニズムに則った理にかなったものです。ここぞというときの深呼吸だけではなく、大切なのはそれを日常の中に落とし込むこと。日常的に行う呼吸でその効果を継続させることです。
とはいえ毎回深呼吸はできません。その効果を日頃から得るためにはどうすればいいか、その呼吸方法について次から紹介していきます。
体全体で深くゆっくり行う呼吸
「吸う」より「吐く」を意識

まず、深く呼吸をするというと吐くことより吸うことを意識しがちですが、呼吸をするときは吸うことより吐くことを意識するようにします。しっかり深く吐くと自然と空気が入ってきます。その自然と空気を吸う動きに逆らわず、3〜4秒ほどかけてゆっくり吸い込みます。
僕は歌を歌うときにもこの「吸うより吐く」という意識を大切にしています。しっかり吐き切っていない内にたくさんの空気を吸い込もうとすると逆に苦しくなったり、呼吸にリズムが生まれず体全体での呼吸ができないため十分に空気を吸い込むことができません。
吸うことを意識してしまいがちな呼吸ですが、深く呼吸をするためにはまずしっかり吐き切ること。感覚的には吐く3吸う7くらいの割合で意識するとちょうどいいと思います。
お腹の形は変わらない

いろいろなところで「腹式呼吸が大切」と耳にすると思います。これは胸で呼吸をするよりたくさん空気を吸うことができること、そして先にも書いたように横隔膜のマッサージ効果により自律神経の改善や体幹を支えるなどのメリットがあるためです。
腹式呼吸というと、吸うときに思い切りお腹を膨らませて吐くときにへこませてしまいがちですがこちらはNG。吐くときにもお腹はへこませずに、反発させるようにお腹を膨らませたままを保つようにします。
実際に行ってみるとわかりますが、お腹を膨らませたまま息を吐こうとすると自然とお腹(下っ腹のあたり)に力が入ります。このときにかかる圧力や筋肉の働きによって、姿勢も整い体幹もしっかり支えられます。

- ★お腹を膨らませたまま深い呼吸をする方法★
1.まずは「フーッ」と深く息を吐き切る
2.手をおへその下あたりに当てながらお腹でゆっくり息を吸う(約4秒)
※このときお腹で手を押し返すように風船が膨らむようなイメージで
3.お腹で手を押し返す感覚を保ったまま、お腹を膨らませたまま息を吐く(約6秒)
この後は2、3を繰り返す
目標は10秒に1回

先ほどの方法を行うと、だいたい10秒に1回くらいの呼吸になります。普段は無意識に1分で20回ほど呼吸をしていると言われますが、1分で6回くらいまで落として体全体を使って深くゆっくり呼吸することで、乱れた自律神経の改善や姿勢を保ち体幹をしっかり支えられるというメリットが生まれます。
最初は違和感を感じるかもしれないですが、その度に気持ちが落ち着きゆったり時間が流れるような感覚がわかるので、続けてる内に早く浅い呼吸になっていると逆に違和感を感じてくると思います。
呼吸を意識できるタイミングを作る

24時間呼吸に意識を向けることは不可能なので、この呼吸をしっかり定着させるためにはまず1日の中で呼吸を意識できるタイミングを作ることがおすすめです。
寝る前から眠りにつくまでの時間や仕事の休憩時間、お風呂に入るときなどなるべくリラックスできる時間を選んで、まずはゆっくり深く行う呼吸のクセをつけていきます。人は66日同じことを続けると習慣化されると言われます。決まったタイミングで繰り返し行い深い呼吸を体に馴染ませることが最初の一歩になります。
繰り返している内に、ハッと早く浅い呼吸になっていることに気付く瞬間がきます。その度にまたゆっくり深い呼吸に戻す。そうして徐々に1日の多くの時間をゆっくりした呼吸にできるように心がけていきましょう。
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最後に

今回は毎日無意識に行っている呼吸について、正しい呼吸による効果やメリット、そしてその方法などについて紹介してきました。1日に行われる呼吸は約2~3万回、その内しっかり意識して正しい呼吸を行える分だけ心身の改善ができるチャンスがあります。
深くゆっくり体全体で行う呼吸には、乱れた自律神経の改善や姿勢を正し体幹をしっかり支えるなどの効果やメリットがあります。自律神経の乱れや体幹の歪みは、1日の中の思考や行動すべてに直結し辛く過ごしにくい日常を生み出してしまいます。

疲れやストレスの予防・回復をするためには、体全体を使ってゆっくり深く呼吸をすること。そしてそれを日常的に行うように心がけることです。「吸う」ことより「吐く」ことを意識して、その際できるだけ吸うときも吐くときもお腹の形が変わらないよう保つようにします。
10秒に1回程度のゆったりした深い呼吸を行うと、それだけで気分が落ち着く感覚を得られます。また体の内側でも横隔膜のマッサージ効果により自律神経や体幹の改善が見込まれ、その効果が疲れにくくストレスを感じにくい体質へと変えてくれます。
まずは、1日の中で眠る前や休憩時間などなるべくリラックスできる時間帯にゆったりした呼吸を意識して行うように習慣づけていくことがおすすめ。体に馴染んでくるとその内「早く浅い呼吸をしている」と気付く瞬間がきます。その度またゆったりした呼吸に戻して、1日の多くの時間を深く正しい呼吸にしていきましょう。

大切な役割を担い毎日の思考や言動を左右するにも関わらず、ほとんどを無意識に行っている呼吸。少しの意識と心がけで毎日はもっと過ごしやすく豊かになります。
普段から疲れが溜まりやすい人やストレスを感じやすい人、それは人より多く動き多くを感じ取り、毎日を一生懸命生きている人です。そういった人ほど本来は日常にある自分の幸せに気付き豊かな人生を送るべきなのに、不要な人間関係のしがらみや争い、理不尽な体制や風潮などでその豊かな人生を削られてしまうのはあってはならないことだと思います。
そんな疲れやストレスの素としっかり向き合えるように、正しい呼吸によって負けない耐性を体の内側から作っていきたいですね。
そしてそこからひとつ、またひとつと新しい幸せに気付けることを願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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